朗報は突然やって来た。 9月下旬は最終週、去る取引先よりTEL、やれやれ、また頼まれ事かいな?と、応答すると、日本グランプリを観に行きますか?と、ありがたいお誘いがあった。 事の次第を聞くと、ヒョンな縁でF-1 Japan-GPのチケットが手に入ったので、行かれるなら、差し上げますと。 確かF-1を、最後に観戦したのは1993年のGP、第2コーナーの下段にて、マンセルとパトレーゼを擁するウィルアムズ・ルノーと、セナとベルガ-が駆るマクラーレン・ホンダとの熾烈な争いだったな・・・ 生憎、日曜日・月曜日と、神奈川県は相模原市にて弔事があって、土曜日のクオリファイだけなら行けたので、頼むよ!と即答。
そして10月2日、専用ケースに入っていたのは、チケットではなくパスポート、他ステキなノベルティと共に、手元に来た。 早速、開封して良く見ると、F-1と共に世界中を転戦するフォーミュラー・ワン・パドック・クラブ、それもスクーデリア・フェラーリ(SF)の招待状ではないか! コイツはスゴイと思わず! 確かにお金を積めば、ピット上のホスピタリティ・ラウンジにて観戦はできるが、それがSF専用のホスピタリティ・ラウンジとなれば、お金を積むだけでは、招待状を得る事はできない。 信じられない気分で、丁寧に御礼を述べて受け取ったが、取引先は首を傾げるばかり、その価値を知らない方には、タカがレース、そこまで喜ぶのかと、訝しげだった(苦笑)
土曜日、目覚めると清々しい秋晴れ、先ずは熱いシャワーを浴びてスッキリ、ドレスコードはスマート・カジュアルとあったので、ジャケット&パンツで近鉄名古屋駅へと向かった。 さすがグランプリ・ウィークとあって、近鉄名古屋駅は多くの外国人の方々で溢れていた。 鈴鹿サーキット最寄りの白子駅まで、近鉄特急のチケットを求めようと窓口に行ったが、どの窓口も長蛇の列、皆、鈴鹿サーキットへ向かう方々ばかり、それでも、首尾よく予定していた列車に乗車、車内は、グランプリ観戦者が半分、伊勢志摩へ向かう行楽客が半分といったところだろうか。
定刻通り、白子駅に到着、ここからサーキットまで、臨時バスで行くのが、招待状には、タクシーにてサーキットへお出で下さいとあった。 ならばと、タクシーに乗車、しかし運転手さんは、ゲート前にて下車となりますよ、とあった。 そこで招待状をよく読むと、ゲートにてガードマンに同封されたパスポートを提示すれば、そのまま、フォーミュラー・ワン・パドック・クラブ専用のシャトルバス停まで行けますと書いていた。 運転手さんと半信半疑で、ガードマンにパスポートを提示すると、徒歩で行く観戦者を尻目に、難なくゲートを通過、そのままバス停まで行ける事ができた。 バス停でタクシーを降りると、お招きいただいた会社の方が、笑顔で迎えてくれた。
バス停から、ステップワゴンのシャトルバスに乗り換えて、ピット裏のゲストハウス1Fへ、そこでも和服姿の美女がウェルカムと歓待、右手にリングを付けられて、パスポートをゲートのセンサーにかざして入場。 そのまま2Fへ行くと、再び美女からウェルカム・ドリンク、モエ・エ・シャンドンをいただきながら、更に先の連絡通路を行き、ピット2Fのホスピタリティ・ラウンジへと向かった。 ピット2Fには、各チームのホスピタリティ・ラウンジがあり、受付には、チーム・ユニフォーム姿の美女、その脇には、厳ついガードマンがおり、他チームのゲストが紛れ込む事はできない、どこへ行くにもセキュリティは厳しい。 そして、SFのホスピタリティ・ラウンジへ、パスポートにSFのステッカーを付けられて、晴れてSFのゲストとなった。
ホンマかいな?と驚きつつ、指定されたテーブル10に着くと、ナント、ワタクシのネームカードがあるではないか! この日のホストの方々は4名、取引先の部署を統括するマネージャーに広報部、他語学が堪能な部署からの派遣者と、皆、笑顔で迎えてくれた。 招待客は、ワタクシの他数名、皆さん、たぶんVIP(汗)、果たして、こんなところへ紛れ込んでイイモノだろうか?と、暫し意気消沈だったが、そこはホストの方々、せっかくのGP、楽しんで下さいね!と背中を押してくれた。
シャンパンに美味しい料理を楽しんでいると、午前中のクオリファイを終えて、キミ・ライコネンが登場、これにはホント!ビックリ、正に目の前、ムービーに収めたので、後ほど YouTube にアップするつもりなので、お楽しみに! オモテナシは最高で、SFスタッフ・レディの引率によるフェラーリF-1 チームのピット・ツアー、他チームのピット見学ができるピット・ウォークと、F-1の舞台裏を充分に堪能、これほど間近に、現役のF-1を観たのは、初めてだった。
写真をご覧になっていただければ、お分かりの通り、SFホスピタリティ・ラウンジはフェラーリF-1 チームの真上、No.7キミ・ライコネン、Np.14アロンソは真下、シールド越しに表情も見えるほど。 最初は、ちょっとブサイクと思っていたF14-Tが、格好良く見えて来るから不思議である(笑)
キミとアロンソの気合の入ったタイムアタックを観戦したが、喉が渇いたので、カウンターへとコーヒーを頼むと、後ろに並ぶ、トム・クルーズ似のご仁がエスプレッソを頼まれた。 ならば、ワタクシもエスプレッソへ変更と述べると、同じですね!と声を掛けられた。 これが縁で、お話しすると、ナント!彼は、フェラーリ・ジャパンの社長、まだ、お若いのに大したモノである。 聞けば、5月に赴任したばかりと、話が弾み、ワタクシの308を見せると、喜んでくれた。 コイツは、シャルル・ホッジがデリバリーしたフルオリジナルと述べると、是非、クラシケを取得しましょう、私が便宜を図るからと。 社交辞令とは思うが、名刺をいただくと共に、会社へ遊び来て下さいとあった。 いやはや、これにはビックリ、エニシとは不思議なものである。
時の経つのは早いモノで、気が付くとクオリファイが終了、パドックには、まだ熱い余韻が漂っていたが、そろそろお開き、帰りな、素晴らしいお土産をいただき、お暇させていただいた。 お土産の中身は、また後日(笑) 帰りは、当然の事ながら大渋滞、シャトルバス停からタクシーを呼ぶも、出払ってしまい無いとの事、仕方なく、ゲートに向かって小走りしていると、後ろからタクシーが一台、窓が下りたと思うと、ハセオさん!と。 振り返ると、ホストの方がおふたり乗車、一緒に白子駅まで行きましょう!と、実にありがたいお誘い、ホント感謝、まったくツイてる時は、とことんツイてるモノである(笑)